稲刈りが始まらない
稲刈りが早まっている
稲の生育が、年々早くなっている。夏が長くなっているからだろうか。 私が暮らす岩手県南部は、5年くらい前までは、稲刈りは9月下旬から10月上旬にかけてがピークだった。今では9月中旬には稲刈りのピークが始まっている。 稲刈りが早くなったことで、何か弊害があったかと言うと、何も無かった。収穫したお米は美味しいし、収穫量も変わっていない。
雨が増えた9月
困っていることは雨だ。ここ数年は9月の雨が増えて稲刈りが出来ない日が多い。稲の生育が早くなり、稲刈りの適期が早くなっているのに、雨続きで稲刈りが延期になってしまう。9月になったら、秋になって風が吹いて空気が少し乾燥して田んぼが乾きやすくなるはずだった。今では、夏が終わらなくて風が吹かなくて湿度が高くて田んぼが乾きにくい。ドロドロの田んぼには、稲を刈るコンバインが入れない。最悪、コンバインが泥に沈んで動けなくなる。そうなったら、重機で引っ張れないとコンバインを田んぼから脱出させられない。とにかく9月の雨が嫌いだ。
稲刈りを委託
私はコンバインを持っていないので、コンバインを持っている方に稲刈りを委託している。もしも雨で田んぼが乾かなくて、歩いたら沈んでしまいそうなドロドロの田んぼのままだったら、稲刈りの委託を断られてしまう。我が家に稲刈り用の農機がない。断られてしまったら、稲刈りが出来ない。新米を収穫出来ない。これだけは避けたくて、近所の田んぼよりも早く田んぼの水を抜いて乾かしている。こんな工夫を嘲笑うかのように、今年の9月も雨が多い。
今年は中干しが助けてくれた
幸い、7月の中干しで田んぼがしっかり乾いてくれたので、もう一度田んぼが泥になることはない。6月下旬から7月上旬まで水を抜いて田んぼを乾かすことを中干しと言う。例年は梅雨と重なってしまい、なかなか田んぼが乾かないのに、今年の7月は雨が少なく晴れが多くて、田んぼの乾きがとても良かった。おかげで、9月に何度も大雨が降ったけど、田んぼが乾いたままで、コンバインで稲刈り出来る。
大雨がもたらす別のリスク
大雨の被害は泥だけではない。大雨に激しく打たれた稲は傾いてしまう。まだ完全には倒れていないが、地面に着きそうだ。稲穂に泥が付いたら、発芽してしまい食べられない。田んぼが乾いていると言っても、雨の直後は田んぼに水溜りが残る。そこに稲穂が着いたら、もう収穫出来ない。私が育てた稲は、傾いてしまったが、まだ地面に着いていない。耐えている。
祈るしかない
もう9月に雨はいらない。稲を打たないで。今月末までには、委託した稲刈りが終わるから、それまでは晴れが続いて欲しい。ただ祈るだけです。
